2013年2月1日金曜日

本: 古事記 増補新版 (梅原猛)




古事記 増補版 梅原猛 (著)



 近年、古事記の面白さを再認識し、各地方の神社を訪れる際に、事前にその神社の祭神にまつわる話を読み直しています。

 古事記は最古の歴史書です。それとともに、日本の宗教史を伝えるものでもあり、文学でもあります。

 わたしはといえば、古代史として古事記を読み解くことに興味がありますが、なかなかそんな時間もとれないので、文学として古事記を読むのが好きです。特に原文で読む古事記の躍動感ははかばかしい。
 例えば、速須佐之男命が高天原に上ってくるときの天照大御神の描写。心揺さぶられます。


 沫雪如す 蹶ゑ散して、いつの男建、踏み建びて待ち問ひたまひしく、「何故とかも上り来ませる」ととひたまひき。


 (訳) 沫雪のように庭土を踏み蹴散らし、勇ましく雄叫びをあげ、「何故高天の原に上って来たのか」と問いただした。


 原文と口語でこうも文章から与えられる景色が違うものか!!!原文の奥行きや神々しさに、口語が敵うわけがなく。どうにも原文がかーーーーっこええので、毎度苦労しながら原文を読んでいます。

 先日、Amazon kindleストアにて、梅原猛さんの古事記が販売されていたので、うっかりとポチって購入してしまいました。古事記訳文が読みたかったわけではなく、梅原さんの「古事記論」が目当てでした。大変興味深く拝読。

 例えば古事記とアイヌ語の共通点(チハヤフルの語源とか、漫画「ちはやふる」ファンには胸が熱くなるでよ!)、稗田阿礼=藤原不比等による歴史改変説、古事記原作者柿本人麿説などなど...。ますますと古代史研究に興味がわいてしまうのでした。時間が無限にあればいいのにっっっ!!!

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