2013年11月28日木曜日
論:DIRBによる鉄酸化物の還元に対するFe2+吸着阻害の実験的検証
Effect of sorbed Fe(II) on the initial reduction kinetics of 6-line ferrihydrite and amorphous ferric phosphate by Shewanella putrefaciens
Hyacinthe, C., Bonneville, S., and Van Cappellen, P. (2008) Geomicrob. J., 25, 181-192
Fe2+によるFe(III)還元阻害の影響を調べるために、鉄酸化物(6-line ferrihydriteとアモルファスのリン酸化鉄(以下FeP))と還元細菌のS. putrefaciensに対して事前にFe2+の吸着を行い、短時間の還元実験における還元速度をコントロール(吸着無し)と比較。
還元速度にはほとんど違いが見られなかったことを報告。ただし、FePにおけるFe2+の吸着量がFePの表面サイトの最大吸着量に達する程度であった場合には還元速度がやや減少。この結果から筆者らはFe2+によるFe(III)還元の阻害は鉱物表面の吸着サイト全て、もしくは細菌の金属吸着サイトが全てFe2+で飽和した時のみ生じるのではないかと提唱。
メモ:
Liu et al. (2001) ES&TでS. putrefaciens strain CN32に対する同様の吸着実験が行われており、そちらではFe2+吸着によって還元速度への影響が報告されている(Fe2+濃度上昇が生じるまでに時間遅れが生じる)。LiuらはHyacintheらより1オーダー高い濃度のFe2+で24時間をかけて細胞に対する吸着を行う(Hyacintheらは2時間)。LiuらはFe(III)-citrate錯体を電子受容体として利用。
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